宇宙は何色 tefutefu38

日々の暮らしの中で

 凍花

凍花 (双葉文庫)

凍花 (双葉文庫)



新聞広告を見て、購入
広告には、「衝撃の展開に一気読み必至 !」
と書かれていましたが、ほんとに一気読みでした。




ハタからは一分の隙もないと思われていた長女が、
次女を殺害した事件後から、物語がはじまり、



長女がそんな事をするはずがない。
どうしてそんな事をしたのか、普段の姉からは全く想像できない。



何故なのか知りたい。
と、行動を起こした三女の視点から 物語が展開していきます。




物語が展開するにつれ 長女の理想の自己像とマスク・ローアセルフ
分離が、あらわれてきて、最後には不器用で生真面目な、そして孤独な
長女の内面がえがかれていきます。




その心模様が 痛いです。
誰の中にでもあるであろう一面だと感じます



夜行観覧車よりこちらの方が、心模様をリアルに感じました。



三女の心の変化と長女の現在の心模様がえがかれる事で 
物語は、柔らかい光と希望へと収束していきます。
小説の醍醐味をかんじます