凍花
- 作者: 斉木香津
- 出版社/メーカー: 双葉社
- 発売日: 2013/02/14
- メディア: 文庫
- この商品を含むブログ (6件) を見る
新聞広告を見て、購入
広告には、「衝撃の展開に一気読み必至 !」
と書かれていましたが、ほんとに一気読みでした。
ハタからは一分の隙もないと思われていた長女が、
次女を殺害した事件後から、物語がはじまり、
長女がそんな事をするはずがない。
どうしてそんな事をしたのか、普段の姉からは全く想像できない。
何故なのか知りたい。
と、行動を起こした三女の視点から 物語が展開していきます。
物語が展開するにつれ 長女の理想の自己像とマスク・ローアセルフ
分離が、あらわれてきて、最後には不器用で生真面目な、そして孤独な
長女の内面がえがかれていきます。
その心模様が 痛いです。
誰の中にでもあるであろう一面だと感じます
夜行観覧車よりこちらの方が、心模様をリアルに感じました。
三女の心の変化と長女の現在の心模様がえがかれる事で
物語は、柔らかい光と希望へと収束していきます。
小説の醍醐味をかんじます