島で気がついた事
お気づきの方もいらっしゃると思いますが、私の写真は空と雲が多いです。
普段 刻々と変化する表情と光が好きでよく見上げています。
今回 島に帰ってその理由がわかりました。
島では視野の四分の三は、空なのです。
どこを見ても どこまでもつづく空が大半を占めてます。
そして、海も背中を向けなければ 見えています。
空が好きなのは、育った環境だったのです。
空と海 とても当たり前に私の一部だつたのです。
島で空をみていると、いつのまにか空と風景に吸い込まれて
自分という個がとけ込んで行くのを 感じます。
東京には空がない
あまりにも有名な、智恵子抄の一行ですが、こういう事だったんだと
初めてリアルな体感として 理解する事が出来ました。
智恵子にとって 東京で見る空は
包み込んでくれる故郷の自然とは違っていて
分離感を強調する くつろげない 切り取られた空
病気は、自分にくつろげないとこから始まるといわれます。
そういう観点から見ても、 東京には空がない は
智恵子のおかれた心象風景を表すとても象徴的な
言葉のようにかんじます。